学生たちは2月に来日し各大学で留学試験を受けた。仙台で共同生活を始めたのは今月1日で、市内の支援者から提供された太白区の事業所を間借りしている。合格発表を待ちながら1カ月間、共に過ごす。合格者は留学先に向かい、不合格の場合は帰国する。
期間中は地下鉄やバスに乗り、買い物をして生きた日本語に触れる。市内の高校生との交流や生け花観賞、新聞社見学といった行事にも参加する。
食事は自炊が基本だ。初日の1日には、調理担当者たちが近くのスーパーから戻ってくると食文化の違いが話題になった。「羊肉がないけど野菜が豊富」「モンゴルだと何でも1キロ単位なのに、1個から売っていて驚いた」などと感想を言い合った。
世話役で群馬大留学生のガンスフ・オリギルさん(22)は昨年合宿を経験した。「留学前に仲間と日本での生活を経験できることは心強い」と効果を語る。
山形大への留学が決まったアナル・ガリドさん(18)は「日本の誠実な企業経営を参考にレジャー施設をつくるのが夢」と語る。信州大に進むダワーゾリグ・ノムーンさん(18)も「機能性が高く住みやすい日本建築を学びたい」と期待を膨らませる。
新モンゴル高は山形、仙台両市民による募金約1000万円を元に開校。ジャンチブ・ガルバドラッハ理事長が山形大、東北大に留学中に親交のあった人たちが尽力した。留学前合宿は04年から毎年続いている。
長く支援者として関わる太白区の森修さん(65)は「遊牧民族ならではのフットワークを生かし、日本の良い面も悪い面も学んでほしい」とエールを送る。
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