Monday, September 23, 2013

「羊の頭」濃厚なうま味 モンゴル

羊の頭が丸ごと皿の上に置かれていた。直径約20センチの大きさに圧倒され、はしが伸びない。

 見かねたモンゴル人の友人がナイフとフォークで、頭蓋骨から頭皮や頬肉をはがしていく。その一切れを取り、たれに浸して口にすると、柔らかい羊肉の濃厚なうま味が広がった。

 羊を日常食とするモンゴルの伝統料理「トルゴイ」だ。羊の頭を約3時間ゆで、塩で味付けする。目の周りは特に味が濃い。

 モンゴルでは、大切な客人に羊の頭をふるまう習慣があり、今では一般家庭の祝い事に出す料理となった。

 ウランバートルの料理店「グレート・モンゴル」では、1万2500トゥグリク(約800円)で提供。従業員のチョルモンさん(23)は「モンゴルを知りたい外国人の一番人気です」と語った。(竹内誠一郎)

「グレート・モンゴル」店内には、モンゴル伝統の移動式住居「ゲル」を模した個室が設置されている。約6畳の部屋の壁には馬具や絵画などが飾られ、モンゴル人の草原生活の雰囲気を味わえる。

(2013年9月10日 読売新聞)

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