Friday, September 20, 2013

モンゴル政府、リオ・ティントとの関係修復へ

【大連】モンゴル政府は、世界3位の規模を誇る銅・金鉱山「オユトルゴイ」を巡る英豪系鉱業大手リオ・ティント(RIO)との対立解消に動き出した。外国投資家の信頼回復に努めようとしている。

モンゴル政府は昨年、62億ドルをかけて開発するオユトルゴイの過半数権益を握るのが国益にかなうと主張し、リオ・ティントとの間に亀裂を生んだ。このあおりで外国からの投資が減り、モンゴル経済が不透明感に包まれるようになった。だが、鉱業ブームが後退する中、モンゴル政府は国益を強調したことの悪影響を拭い去りたい考えだ。

モンゴル政府は現在、国営企業エルデネス・オユトルゴイを通じてオユトルゴイの34%権益を保有。残りの権益はリオ・ティントの子会社が握っている。サイハンビレグ内閣官房長官は、エルデネス・オユトルゴイとリオ・ティントの対立から身を引くと述べた。

サイハンビレグ官房長官は大連で開かれた世界経済フォーラム(WEF)の合間に「(モンゴルは)鉱業セクターで好ましい事業環境」に取り組んでると話した。

オユトルゴイでは、収益最大化の方法や外国人労働者の割合などを争点に長年摩擦が続いてきた。今年入ってからはモンゴル政府がリオ・ティントの資金調達努力に手を貸さない方針を示していた。

オユトルゴイが中国への銅輸出を始めてから1カ月もたたない8月には、リオ・ティントがオユトルゴイの従業員・契約労働者1700人を解雇すると発表し、両者の亀裂が一段と深まった。

サイハンビレグ官房長官は、意見の相違を埋め合わせるつもりだと語った。この目的に向け、オユトルゴイの取締役会が来週ロンドンに出向き会合を持つという。リオ・ティントからはコメント要請への返答は得られていない。

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