Wednesday, September 19, 2012

モンゴル「銅」支えた トレーナーの谷口さんら

北九州市を中心に整骨院などを展開する「メディカルネットサービス」(小倉北区)のスポーツトレーナー谷口新一さん(36)=熊本県荒尾市=と社由洋さん(27)=福岡市=が、ロンドン五輪のモンゴルのレスリングチームに同行。トレーナー経験が豊富な2人は、言葉が通じず意思疎通が難しい中で約2カ月半、献身的に選手を支え、同種目女子で同国初の銅メダル獲得の力になった。

2人は、チームの団長を務めた大相撲の元横綱朝青龍さんがトレーナーを募集していると知り、手を挙げた。5月末からチームに合流。ブルガリアなどでの強化合宿を経て、8月中旬の五輪の閉会式まで付き添った。

マッサージやテーピング、けがの応急処置など、選手の体調管理全てに携わった。苦労したのは「言葉の壁」。通訳が1週間ほどしか付かず、選手の体調は身ぶりや片言の英語で確認。通常よりも時間をかけてケアした。銅メダルを獲得した女子63キロ級のバトチェチェグ・ソロンゾンボルド選手は、頭痛を訴え、首や肩の筋肉も極度に凝っていた。2人が顔や背中のマッサージを続けた結果、試合前にようやく調子を取り戻したという。

谷口さんは「日本のトレーナーの技術は海外で必要とされている。また海外選手をサポートしたい」、社さんは「トレーナーとして五輪参加は目標だった。技術を高め、次の五輪も目指したい」と話した。

=2012/09/05付 西日本新聞朝刊=

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