Friday, February 8, 2013

チンギス国債の使途について

経済開発省のN.バトバヤル大臣が本日記者等と会談した。

主題はチンギス国債の使途についてだった。

会談の冒頭で、チンギス国債の役割について紹介した。

2009年と同様に経済危機になる可能性が高かったため、チンギス国債を急遽発行し、為替相場を安定させ、価格上昇の圧力より守る必要があったと説明した。

また、国民が工場を建設しよう、インフラ開発をしようとしても資金がなかった。

今、国債を発行し、資金調達しようとしても同様だった。問題は資金ではなく、人にあった事を証明している。

昨年11月に国際市場から調達した15億ドルの国債を何に使うか、どんなプロジェクト、プログラムに融資するかは未だに不透明である。

バトバヤル大臣によると、政府から最終の議決はされていないが、国債をいくつかのプロジェクトに融資する準備をしている。

まず、今年度に6県の中心部をウランバートル市と結ぶ舗装道路の整備に融資するそうだ。

ドルノゴビ、ドンドゴビ、ドルノド、ウムヌゴビ、バヤンホンゴル、フブスグルの6県をウランバートル市と繋ぐ約1,300キロの舗装道路に3億ドルを融資する。

また、タワントルゴイ~ガシューンスハイト間の276キロの鉄道を建設し始めるのに約4億ドルを支出するそうだ。

同鉄道の建設には、8億ドルの融資が必要で、内外からの投資で解決するそうだ。

道路運輸省はMIAT社が購入する3機の飛行機の代金をチンギス国債で解決するように要求した。

約2億ドルの融資が必要だそうだ。

今日までモンゴル国は自国の飛行機が1機もない事から、この問題を解決すると大臣が語った。

モンゴル国が直面している一番の問題である電力不足問題を解決するため、第5火力発電所を建設する準備をしている。

旧正月前までには建設契約を締結しているだろうとバトバヤル大臣が語った。

その他に、最近一番注目されている問題は「エルデネス・タワントルゴイ」社の債務である。

会社側から債務を返済するのに必要な金額をチンギス国債から融資する事を要求した。

しかし、バトバヤル大臣は「エルデネス・タワントルゴイ」社の融資をチンギス国債からではなく、他の資金源から融資したいという意見を述べた。

短期間の融資で債務を返済した後、中国と長期間の売買契約を締結し、石炭を国際市場価格で、合意した割り当てで輸出する事が可能になるそうだ。

これにより、「エルデネス・タワントルゴイ」社の長期間融資問題が一挙に解決されると見ているそうだ。

今年度からいくつかの工場が操業開始される。

100万トンの生産能力を持つフトゥルのセメント工場が7月に操業開始されるそうだ。

工場の融資の一部は開発銀行からだ。

来年からは100万トンの生産能力のセメント工場がさらに2つも操業開始され、国内需要は国内生産で満たせるようになるのだ。

また、ダルハン市に建設される製油所の融資問題で、日本側と交渉し始めたそうだ。

ユーロ5基準の製品を製造することについて、モンゴル側から提案しており、工場が利益を出し始めた時点から、利益の中から負債を返済する方針で融資されるという話が進んでいるそうだ。

記者:S.ボルド
出展:Mining Journal

原文はこちら

訳:ウルジーテグシ

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