Friday, October 26, 2012

モンゴル孤児救え 照屋さん、NGO設立し支援

高校時代に見たマンホールチルドレンの写真展に衝撃を受けた―。那覇市出身の照屋朋子さん(27)=東京都=は一人でも多くのマンホールチルドレンの自立を支援しようと、NGOユイマールを立ち上げ、モンゴルの孤児院「太陽の子ども達」の運営を支えている。琉球新報を訪ねた照屋さんは「貧困下に置かれている世界中の子どもたちの状況を変えたい。モンゴルでの取り組みを世界中に広げていきたい」と目標を語った。

沖縄尚学高校時代に、校内であったマンホールチルドレンの写真展と写真に添えられている文章に驚いた。「ネズミにかじられて、顔が腫れ上がっている男の子」。照屋さんはその写真展を見て「私が(何か)やらなきゃ」と強く思ったという。

早稲田大学在学中に、活動の原点となったモンゴルを訪ね、孤児院の子どもたちと交流し、「子どもたちの純粋さに触れ、一生関わろうと決めた」。2007年にNGOを立ち上げ、孤児院から大学に進む子どもたちの奨学金を出す活動を始めた。同時に、途上国の法整備支援もしたいと考え、弁護士資格を取るために法科大学院に進学していた。活動と勉学の両立の難しさを感じていたときに、東日本大震災が起こった。

震災を経験し、「人間はいつ死ぬか分からない。やるべきことを選ぼう」とNGOの活動に専念することを決めた。震災を知ったモンゴルの孤児院の子どもたちが1カ月で600万円の義援金を集めて日本に贈ったという話を聞き、「この子たちに最大限に尽くしたい」と思ったという。

08年以降、大学に進む子どもに奨学金を出す活動を続けており、11年5月からは孤児院の運営を他団体から引き継いだ。世界経済フォーラム(WEF)は同年、日本の未来を担うリーダー「グローバルシェパーズ」の1人に照屋さんを選出した。照屋さんは「どこの国に生まれようと1人の子どもだ。持っている可能性を追求させたい」と信念を力強く語った。

11月25日午後4時から孤児院の子どもたちを招いてうるま市の石川会館でコンサートを開く。入場料は千円~2500円。問い合わせはチケット専用電話(電話)050(3736)8012。

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