Wednesday, March 27, 2013

モンゴルに高効率火力発電所輸出へ 政府、排出枠を融通

政府は高効率石炭火力発電所のアジア新興国向け輸出に乗り出す。モンゴル政府との間で2013年度中に日立製作所などがかかわる発電所の建設に着工する方針を確認した。今月中旬にはバングラデシュ政府とも石炭火力の輸出を正式に決める。高効率火力を輸出する見返りに温暖化ガスの排出枠(クレジット)を融通してもらう。

経済産業省の赤羽一嘉副大臣とモンゴルのドルジプレブ・エネルギー省副大臣が5日、経産省内で具体的な建設計画を確認した。発電所はボイラーの燃焼効率を上げ、年間約30万トンの二酸化炭素(CO2)を削減できる。ウランバートル周辺に送電ロスを減らす省エネ型の送電網とあわせて整備する計画で、近く現地で本格調査に着手する。

政府は今回の石炭火力の輸出を温暖化対策の一環と位置付けている。モンゴルとの取り組みは、環境技術を輸出する見返りにクレジットを融通してもらう「2国間クレジット制度」の第1弾となる。

今後も電力需要の拡大をにらみ、アジアへの売り込みを急ぐ。モンゴルに次ぐ第2弾としてバングラデシュへの輸出を検討中。19日には同国政府関係者と経産省との間で正式に調印する予定だ。さらにインドネシアに太陽光発電などの輸出を計画している。

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