Friday, December 14, 2012

「あの街この街」半田 中小企業振興を学ぶには知多で モンゴルの視察団が訪問

半田市民におなじみの老舗レストラン「山田家」にこのほど、モンゴルの視察団12人が訪れ、知多牛を使ったシチューなどを味わった。メニューは山田家が農商工連携で開発したものだ。

今回の視察は、モンゴルで中小企業育成と産業多様化を図るため、モンゴル政府から要望を受けて、国際協力機構中部国際センター(JICA中部)が主催。中部産業連盟(中産連)がJICAから企画・運営を受託した。

「モンゴルで参考になりやすい農商工連携の成功事例を視察先に選んだ」。中産連国際研修部専門部長の梶川達也氏は、山田家を選定した理由を明かす。

研修テーマは「地域における中小企業振興」。一行は公務員で10日間の研修日程は、中小企業基盤整備機構など公的機関が大半。民間企業は多くないのだが、訪問先は、山田家をはじめミツカン(博物館酢の里)、盛田(味の館)といった知多半島に立地する企業ばかりで驚いた。

「モンゴルで経済振興を担当する公務員が、自動車産業を視察してもぴんと来ないでしょう」と梶川氏は言うが、日本の中小企業振興を学ぶには、知多半島が最適ということではないか。

知多半島は、江戸時代から日本酒やしょうゆなど醸造文化が根付いており、農業や酪農も盛んだ。モンゴル労働省中小企業振興局に勤務する、ナイダンボルドさんは「モンゴルは産業構造が鉱業に依存しており、インキュベーター拡充が課題になっている。今回の事例研修は有意義だった」と話していた。

知多半島の地域産業が、新興国の中小企業振興のベンチマークになる日が来ているのかもしれない。

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